靖国神社の桜の下で

4/4志士、そして死を意識する大切な日。
 
私の大切な友人はこの日を自身の入籍記念日にしている。
 
 
この日、私は靖国神社に来た。
(この文章も靖国神社の庭園で書いている)
 
 
 
特攻隊の最後の言葉を知っているだろうか?
 
ゼロ戦に乗り込む前の、
いのちの最後を共にする編隊での最後の言葉を。
 
それが、
 
「次に会う場所は靖国神社の桜の下で」
 
である。
 
 
私は、このことを知ってから、
 
毎年8月15日は靖国神社に参拝に来るようになった。
 
今の日本の平和の礎となってくれた英霊たちに感謝を伝えるために。
 
 
そして、今年初めて、
 
靖国神社の桜に会いに行きたいと思った。
 
英霊たちが帰って来ているのではないかと思い、彼らに会って感謝を伝えたくなった。
 

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靖国神社の鳥居をくぐってからずっとこの言葉が自分の中でこだまする。
 
「次に会う場所は靖国神社の桜の下で」
 
どんな気持ちでこの言葉を伝え、
どんな気持ちでこの言葉を受けとめたのか。
 
彼らがこれからの日本のために命をかけたように、
私は何に今、命をかけているのだろうか?
 
何に、命をかけれるんだろうか?
 

 

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そんな自分自身の問いかけに
無性に涙が溢れながら
 
一番最初に目に入った桜の木の下で、
聴こえてきた言葉。
 
それは中国語であり、
同じ桜の木の下で、
私の前に中国人親子の笑顔があった。
 
私は中国に留学していて中国語がとても大好きだ。
 
中国人の女の子の笑顔がとても可愛かった。
 
この日、この場所で、中国人の親子の笑顔で見れるなんて。
 
予想外の出来事だったが、私は純粋に嬉しかった。
 
 

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いくつかの鳥居をくぐった先に、
今度は韓国語が聴こえてきた。
 
私は中国で、韓国人のルームメイトと一緒に住んでいた。
大学の留学生寮の部屋でたまたま同じになり、
とてもとても大好きな心友になり、
途中から彼女と広い部屋に引っ越して、
一緒に中国人のルームメイトを募集して、
韓国人と中国人と日本人で1つ屋根の下で家族のように暮らしていた。
 
そんな背景があるから、
私にとって、中国人も韓国人もとても身近で大切な方々であって、
この日、靖国神社で近くに感じれたことが嬉しかった。
 
「何に、私は命をかけれるんだろうか?」
 
さっき自分に問いかけたことのヒントになる気がした。
 
 

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靖国の境内に着いて、
いつもよりも長めの参拝をして英霊の方々へ感謝を伝えた。
 
そして桜の木がある場所を警備員さんに聴いて、日本庭園に来た。
 
 
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今年の桜は通年よりも早く咲いて、そして4月に入る頃には散り出していたから、
今日桜が残っているかわからなかった。
 
でも、日本庭園のベンチに座り、この文章を書いている今、
すごく感じていることがある。
 
本当は満開の桜に会いたいと思っていた。
 
でも今日この桜を通して、私は英霊たちの命と出逢っている。
 
 
時々吹く風と一緒に桜吹雪が舞う。
 
その桜吹雪が、まるで特攻隊の彼らの命かのように、
 
儚く、そして美しく散っている。
 
私を包むこむようにその花びらたちは散っていく。
 
私は彼らの命に出逢った気がした。
 
 
そして、水面に浮かぶ花びらたち。
 
それはまるで、沖縄の海の上に散っていった彼らの命のように感じた。
 
それはとても美しく切なく私の心に感じさせてくれた。
 
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この文章を書いている途中に、
 
何度か風が吹いて、桜吹雪が舞う。
 
このPCの上にも桜が舞い落ちる。
 
 
私は今、彼らと一緒にこの文章を書いているような気持ちになる。
 
 
桜は儚く美しい。
 
ますます私は桜を好きになった。
 
今日、靖国神社に来れて良かった。
 

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